【完】イチョウ~あたしは幸せでした~
「未唯、送ってもらってごめんね?」
「ううん!」
「未唯、上がって行く?」
あたしがそう声をかけると、
「待ってました!」と言わんばかりの笑顔を見せた未唯。
そして「うん!」そう言ってあたしよりも先に家に上がった。
そして未唯の後に続いて家に入ったあたしはそのまま部屋へと向かった。
「舞衣!勉強教えて!!私もね、桜河大学行く!!」
……
「え?」
「あぁ、舞衣、今無理だろ!
って思ったでしょ!!」
「いや、そんなんじゃなくてどうして……
桜河?」
「舞衣と一緒に居たいから!!ずっと!大人になっても!」
そう言って笑う未唯はとても新鮮で、
泣きそうなあたしを笑わせようとしてくれて居た……