【完】イチョウ~あたしは幸せでした~
そして夕方になるまで、
未唯に勉強を教えた。
あたしは蒼の事を忘れたわけじゃなかったけど、笑顔で居られた。
「舞衣、ありがと!!なんだか、
私、桜河受かるかもなんて思ってる!」
「受かるよ!きっと。」
今日家に来てからずっと笑いを絶えさせなかった未唯。
きっとあたしの為なんだろう……
「ありがとうね。未唯。今日は。」
「なーに言ってんの!!私は舞衣と遊びたくて
家に上がったんだよ!!来てもいいなら毎日来るけど!!」
そう言って親指を立てウィンクする未唯。