【完】イチョウ~あたしは幸せでした~
「えーマジかよ!!舞衣!!」
あたしは静かに頷いた。
「だってよ、コウ」
「え?なんでコウくん??」
「コウ、舞衣のこ……」
圭が何か言おうとしたのをコウくんが止めた。
「舞衣、なんでもないから気にするな。」
そう言ったコウくんはどこか寂しそうな顔だった。
「え?で、誰??舞衣っ?」
「えーっと、2年B組の……桜井蒼くん。」
「……」
3人とも漫画であるような沈黙、
──シーン
としてしまった。