【完】イチョウ~あたしは幸せでした~
苦しみと悲しみ【蒼side】*
蒼side
俺は初めて弱音を吐いた。
舞衣が一生懸命泣くのを我慢してるっていうのに。
俺が弱音なんか……
舞衣が帰ってから俺は弱音を言ったことに罪悪感みたいなものを感じていた。
“歩けないなら、あたしが蒼の足になる!
使えないなら、あたしが蒼の手になる!!”
舞衣がそう言ってくれて、本当にうれしかった。
初めて左側が動かなくなったときは、
もうダメだと思った。
今は地味に右側にも麻痺が入り始めてるって親父が言ってたし。
ホントに死にたくねえよ……俺……
「……くっ……うっ……」
俺の頬を伝う雫。
冷てえ……
俺は初めて弱音を吐いた。
舞衣が一生懸命泣くのを我慢してるっていうのに。
俺が弱音なんか……
舞衣が帰ってから俺は弱音を言ったことに罪悪感みたいなものを感じていた。
“歩けないなら、あたしが蒼の足になる!
使えないなら、あたしが蒼の手になる!!”
舞衣がそう言ってくれて、本当にうれしかった。
初めて左側が動かなくなったときは、
もうダメだと思った。
今は地味に右側にも麻痺が入り始めてるって親父が言ってたし。
ホントに死にたくねえよ……俺……
「……くっ……うっ……」
俺の頬を伝う雫。
冷てえ……