【完】イチョウ~あたしは幸せでした~
あたしはお兄ちゃんに布団を掛けて
コウくんと1階にある部屋に向かった。
「お兄さんあれで大丈夫?」
「平気平気。」
あたしは少し苦笑いをしながらコウくんの質問に答えた。
「はい。」
部屋の前でコウくんが扉を開けてくれた。
「ありがと。」
真ん中に置いてある四角いテーブルに向かって座った。
「じゃあ、ちょっと、戸締りしてくるよ。」
そう言って部屋を出て行ったコウくん。
杏と2人になったあたしはあの手紙を探した。