俺様彼氏と同居生活
「好きなんじゃないの?」


「そんなわけっ」



私は朝からずっと考えていた。


昨日からあったことを親友の優ちゃこと、新崎優に話すと優ちゃんは羨ましそうな目をした。



「あの王子様だよ?素直に好きって言って付き合っちゃえばいいじゃない。
私からしたら羨ましいもんだよ?」



「……好きなんかじゃないし」


別に…。


あんな俺様な先輩。


だったらなんでこんなにも考えちゃうんだろう?


「…もう!とにかく、素直になりなって」



優ちゃんは私の肩をポンっと叩くと教室を出ようと、扉の方へ向かう。


「ちょっと優ちゃん!今日今から一緒にご飯食べるんでしょ?……」



そこまで言ったとき、私は気づいた。



にこっと笑ってこっちを見てる慧に。




< 19 / 32 >

この作品をシェア

pagetop