俺様彼氏と同居生活
「ここで寝るよ」


ここ、って私の部屋?


ありえない!


王子様と同じ部屋で寝るなんて。



誰かに知られたら。



「いいだろ?お願いだよ?」



そんな子犬みたいな目で見つめないでよ。


無理なものは無理なんだから。



その時。


玄関の扉が開く音がした。


「あれ?奈緒ー?いるのー?」



お母さんの叫ぶ声が、階段の下の方から聞こえてきた。


「ちょっと待っててくださいね?」



私は先輩にそう言い残し、部屋を出た。



階段を降りると、買い物袋を持ったお母さんがいた。



「お母さん、買い物帰り?」


「そうよ。ちょっと手伝ってちょうだ……」
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