恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~




「はい、終了~」



とモニカが立ち上がる。





「やっぱり、ここでは話せない。店出よう」




主導権ははいつもモニカ。



それが楽でもあるけれど、時々自分に自信がなくなる。




私にはそんなリーダー的な魅力がないから。





店を出て、どんどん進んでいくモニカ。




できれば、お酒の力を借りたかった。




酔った勢いで話した方が楽だった。






でも、きっとそれはモニカにはバレていて。







「ここでいいよね」




街灯の下のベンチ。



都会の中の静かな公園。



止まってしまった噴水から少しだけ水が出ていた。




水面に映る街灯の灯りと月明かり。



とてもロマンチックで、いつか慶次郎と来てみたいと思った。





< 164 / 331 >

この作品をシェア

pagetop