恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「はい、終了~」
とモニカが立ち上がる。
「やっぱり、ここでは話せない。店出よう」
主導権ははいつもモニカ。
それが楽でもあるけれど、時々自分に自信がなくなる。
私にはそんなリーダー的な魅力がないから。
店を出て、どんどん進んでいくモニカ。
できれば、お酒の力を借りたかった。
酔った勢いで話した方が楽だった。
でも、きっとそれはモニカにはバレていて。
「ここでいいよね」
街灯の下のベンチ。
都会の中の静かな公園。
止まってしまった噴水から少しだけ水が出ていた。
水面に映る街灯の灯りと月明かり。
とてもロマンチックで、いつか慶次郎と来てみたいと思った。