恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「さてと。まずは私から言わせてもらう」
モニカはベンチの背もたれにもたれかかり、足を組んだ。
スラリと伸びた綺麗な足。
「真智ってさ、私のこと何だと思ってんの?」
「え?」
いきなりキレ出すモニカ。
しかも内容がよくわからない。
「昔から感じてたんだけどさ。私に合わせてるだけで、自分の意見ってないの?」
それは私も感じていたこと。
自分にないものを持っているモニカをうらやましく思いながら、モニカに合わせている自分に疲れていた。
「私、自分に自信がなくて」
「真智は、逃げてんだよ。人に合わせるのは楽だよ。人とぶつからない生き方って楽だけど、ずるいと思う。今回だって、私はあんたからの連絡をずっと待ってた」
胸が痛かった。
モニカは全部わかっていた。
私は、人とぶつかることが嫌いで、自分が我慢すればいいと思っていた。
それは、優しさじゃなく、ずるさ。