恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「真智はバカだよ。本当に。今までの男だって、あんなに簡単に私に譲っちゃだめなんだよ。私も悪かったけどさ。普通なら、“絶交してやる”ってブチギレするよ?」
「だよね。うん。でも、今回は、その覚悟だったよ。モニカには絶対に渡さない!!って思った」
慶次郎に対する想いは、今までのどの男性への想いとも違っていた。
「良かった。真智も、やっと本当の恋愛ができたんじゃない?大事にしなさい。慶次郎のこと」
そう言うと、スマホの画面を私に見せてきた。
【真智の彼氏】と登録されている慶次郎の番号。
「番号交換したのは、何かあった時に必要かもしれないから。慶次郎も、そのつもりで交換した。私の狙いをちゃんと伝えたから」
「え?慶次郎も知ってるの?モニカがわざと近付いたってこと」
「もちろん。だって、惚れられたら困るしね~はははは」
足をバタバタさせて笑うモニカに、私は体を寄せた。
「モニカのバカ~!本気で心配したんだから」
「慶次郎には、真智からちゃんと話してね。今日のこと」