恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「また会いに来るね」
温かい背中に体をくっつける。
落ち着く匂い。
お香の匂いと慶次郎の匂い。
「今日も明日も明後日も会いたいですね」
そんなことを言ってくれる慶次郎。
キスをしたかったけど、自分の口紅が慶次郎についてしまうので、我慢した。
「じゃ、帰る!頑張って」
そう言った私の腕をガシっと掴み、部屋の奥へと引っ張った。
そして、静かにそっとキスをした。
口紅がつかないくらいのソフトなキス。
「なかなかゆっくり会えなくてごめん」
私の頬を両手で挟み、鼻先をくっつけた。
「愛してる」
慶次郎はそう言うと、仕事モードの顔へと切り替わる。
テキパキとカメラの機器を片付け始めた。