恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「バイバイ!」
私が笑顔で別れの言葉を言うと、切ない表情で私を見つめた。
手を振る私に、にっこり笑う。
「気をつけて帰ってくださいね」
相変わらずの丁寧な口調。
綺麗な黒髪が、耳からハラリと落ちる。
店を出て、窓の外から慶次郎の姿を見つめた。
素敵。
仕事をしている姿はまたまたかっこよくて。
しばらく見つめた後、歩き出すと、とても綺麗な女性が店に入っていくのが見えた。
写真を撮る仕事というのは、出会いも多い。
綺麗な女性と出会う機会は山ほどある。
不安になっていても仕方がない。
綺麗などの女性よりも、輝いた私でいなきゃいけないよね。
頑張れ、私!!
なんだか気持ちまで前向き女子になってくる。
今の私、超いい感じ。