恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
無駄にピンク色のネオンが光る、いかにもって感じのラブホテルが見えてきた。
そのホテルを視界の端に確認しながら歩いていると、小さな公園があった。
そこで、抱き合ってキスをした。
本当にいいの?
と自分に問いかけながら。
今ならまだ引き返せる。
彼女のいる人とエッチして、何が残る?
懐かしいキス。
何百回もしたキス。
彼の唇を懐かしく思いながらキスを続けた。
目を閉じる。
「ああ!」
まただ。
慶次郎の登場だ。
目を閉じると、和装カメラマンが現れる。
「どうしたんだ?」
「ううん。なんでもない」
今度はしっかりと目を開けながら、キスをした。
忘れるんだ。
慶次郎のことは。