恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
母との関係はやっぱり以前のままだった。
私は母の気に入る相手と結婚しなくてはいけないと、心の奥で感じていた。
だから、こんなにも悲しいんだ。
こんなにも胸が痛いんだよね。
チクチクする。
慶次郎は自慢の彼氏であるはずなのに、堂々と母に紹介できない自分がいる。
そのことが悲しい。
母の言葉に反論もできないなんて。
慶次郎は結婚に向いていない。
そうかもしれない。
私と慶次郎は、熱烈に愛し合ってはいるけれど、まだそこまでの話はしていない。
慶次郎は、将来のことをどう考えているんだろう。