恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「こんなの嫌・・・・・・」
「真智が幸せになることが、僕の幸せだから」
まだ、あんみつも食べていないのに。
もうこれ以上慶次郎を見ることができない。
「何を言っても無理?」
私が絞り出すように発した声。
慶次郎は、とても悲しい表情で私を見た。
そして、涙を流した。
男の人の涙は、本当に美しい。
真実の涙。
一生に何度かしか流さない大切な涙。
私の為に流してくれた。