恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「まず、着付けでしょ」
夜中の3時。
習い事雑誌をペラペラとめくる。
「で、お花とお茶と・・・・・・メイクやヘアアレンジも勉強したい」
「日本舞踊でも習ったら?あはははっは~」
失恋した夜と思えない時間だった。
笑っている。
大好きな人をお別れしたのに、私は泣いていないんだよ?
すごくない?
友達って最高だね。
慶次郎のおかげで、モニカと親友になることができた。
きっと未来がある。
そう信じて。
立ち止まっている時間がもったいない。
私はもうそんなに若くない。
慶次郎にふさわしい女性になるために、歩き出さなくてはいけない。
もう慶次郎が振り向いてくれないとしても。