恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「で、君はどうして料理教室に来たの?」
腕組みをしていた手を離し、テーブルに両手を置いた川北さん。
「料理、苦手だから」
と言うと、ケラケラと笑い出す。
「はは。じゃがいもの皮むくのだけはうまいけどな」
「ひど~い!!」
いつも、川北さんに助けてもらいながら料理をしていた。
料理が苦手なことはすっかりバレていたようだ。
それでも、私に好意を持ってくれている。
だから、誘ってくれた。
「他の女の人に誘われたりするんじゃない?」
「あぁ、最初はそうだったけど、断ってるうちに誘われなくなったよ」
「みんな、川北さんを狙っているように見える」
そう言うと、照れくさそうに顔の前で手を振った。
「そんなことねーって」
「絶対そうだよ」