恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「彼女は早く結婚したかった。でも、俺は部署が変わって、自信もなくて。待って欲しいと頼んだんだけど。それから、うまくいかなくなって、別れた」
「お互い好きなのに別れた、ってこと?」
川北さんは、それはどうかな?と曖昧に笑った。
私と慶次郎の別れ方に似ている。
今もお互いを想い合っているような気がする。
って、慶次郎が今も私を想ってくれているのか、わからないのに。
でも、わかる。
愛してくれている。
私のこと。
慶次郎の愛は大きい。
だからこそ、別れを選んだのだから。