恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~





「彼女は早く結婚したかった。でも、俺は部署が変わって、自信もなくて。待って欲しいと頼んだんだけど。それから、うまくいかなくなって、別れた」




「お互い好きなのに別れた、ってこと?」




川北さんは、それはどうかな?と曖昧に笑った。






私と慶次郎の別れ方に似ている。




今もお互いを想い合っているような気がする。



って、慶次郎が今も私を想ってくれているのか、わからないのに。




でも、わかる。




愛してくれている。



私のこと。





慶次郎の愛は大きい。




だからこそ、別れを選んだのだから。






< 244 / 331 >

この作品をシェア

pagetop