恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
会いたい気持ち
-会いたい気持ち―
時間が過ぎていく。
どんどん。
クリスマスが近付いていた。
料理教室が終わると、いつも川北さんと飲みに出かけた。
川北さんは、約束した通り、手を出さなかった。
口説くような空気も出さない。
友達以上恋人未満のような、微妙な会話をしていた。
彼女から時々連絡があるんだと言っていた。
それを聞いて、少しだけ嫉妬している自分がいた。
私は、川北さんを好きになりかけているのかもしれない。
無理やりなのか、自然にそうなったのか、もうどうでもいい。
慶次郎のことをできる限り考えないようにして過ごしていた。