恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
クリスマス
-クリスマス-
料理教室の日が憂鬱だった。
もう戻れない。
私は、慶次郎が好き。
もう他の誰ともデートしたくない。
勝手すぎるよね。
照り焼きチキンとにんじんのマリネを作る私と川北さん。
黙々と料理をする横顔を見つめる。
素敵な人であることは間違いない。
モニカが言うような遊び人じゃない、と思うんだよね。
「今日は美味しくできたよね」
「そうだね!」
帰り道。
真っ赤なネクタイを緩めた川北さん。
「クリスマス、俺の手料理食べに来ない?」
家に誘われてしまった。
川北さんの気持ちには、少し気付いていた。
私のことを恋愛対象として、見てくれている、ような気がする。
元カノへの想いは、まだ残っていると思うけど。