恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「お見合い、しちゃうんですね」
それ以上言わないで。
もう抑えられなくなるから。
私は、ドキドキを抑えるために深呼吸をした。
この部屋の匂いが好きだ。
落ち着く匂い。
お香か、香水か、ほのかな匂い。
「今から、飲みに行きませんか?」
匂いに酔っていた私の耳に届いた声。
和装カメラマン、野嶋慶次郎に誘われた。
飲みに誘われてしまった。
お見合いなんて、やめちまえ~!
もう、どこまでも慶次郎にのめりこんじゃう~!