恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「料理教室、続けたい?」
少しスネたような表情で私を見つめる。
「どうしよう」
「僕が教えてあげるから」
「じゃあ、やめる」
「明日から早速教えるよ。でも、ハダカにエプロンだから覚悟して」
「えっ!?」
そんな会話をしている間に、川北さんからメールが届いていた。
“ごめん 俺も自分の気持ちに正直になることにする。ダメもとで元カノに会いにいくよ”
川北さんも無理をしていた。
私も無理して。
でも、嘘じゃなかった。
ちゃんと、川北さんと向き合っていたし、彼の素敵なところをたくさん知っている。
ありがとう。
川北さんの存在が、私を救ってくれたことは確かだから。
ありがとう。
そして、ごめんなさい。
でも、やっぱり、ありがとう“だね。
私はたくさんの人のおかげで、本当の愛を手に入れることができた。