恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
パシャ
パシャ
「プロポーズした日の写真を撮れるなんて幸せだな」
「そうだね」
レンズから顔を離した慶次郎が、にっこりと微笑んだ。
「綺麗だよ」
「恥ずかしいよ」
パシャ
パシャ
離れていた時間が埋まっていく。
随分長い時間、私達は離れていたね。
別々の時間を過ごし、いろんなことを考えた。
私は、いつも慶次郎と一緒に生きていた。
美味しいものを食べていると、慶次郎を思い出した。
料理をしていても、慶次郎のことばかり考えた。