恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
助っ人
-助っ人-
僕の大切な人が、別の男性と一緒にいた。
僕に見せていた笑顔とは違う笑顔だった。
その笑顔が、どういう笑顔なのか、僕にはわからなかった。
少し照れたようなはにかんだ笑顔が、脳裏から離れようとしない。
僕は、このまま身を引くべきなんじゃないか。
真智の相手は、あの彼の方がふさわしいんじゃないだろうか。
マイナス思考になってしまう深夜。
年賀状用のはがき作成の依頼などで、最近は寝不足が続いている。
0時を回った壁の時計の秒針を目で追いながら、僕はコーヒーを飲んだ。
時間はどんどん過ぎていく。
真智は、今どこにいるんですか?
誰といるんですか?
誰を想ってる?
ねぇ、真智。
会いたいよ。
愛しいよ。
本当に、君が好き。
こんなにも好きなのに、僕はまた立ち止まっている。
真智を奪う勇気も覚悟もない僕は、どうすればいいんだろう。