恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「モニカさん?」
『慶次郎、元気?生きてるかな~と思って』
「ええ、生きてますよ。モニカさん、飲んでるんですか?」
僕はもう一度確認した。
『そうそう~コンパの後なんだけど、狙ってた人と飲み直してたのに、先に帰っちゃったの~。これって、フラれたのかな?』
僕達が主催したあのコンパを思い出す。
他の男性と話す真智を見て、僕は嫉妬していた。
「ひとりなんですか?」
『そう~!もしかして、真智と一緒だと思った?』
僕の心は見透かされていた。
コーヒーを一口口の中に含み、僕は少し笑った。
「真智さん、元気ですか?」
『気になるなら自分で確認しに行けば?あんた達、ほんとにイライラする!!』
「すいません。いつも心配かけちゃって」
恋愛が得意だとは思っていなかった。
だけど、こんなにも難しいと思ったのは初めてだった。
ここまで人を愛したのが初めてだったからかもしれない。