恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「そろそろあんみつ、いきますか」
あんみつイコール終わりの時間。
もっと知りたい。
もっとそばにいたい。
一緒にいればいるほど、彼に惹かれていく。
この魅力は何だろう。
魔力だ。
「ほ~ら、美味しいでしょ?」
あんみつを口に運んだ慶次郎は、満面の笑みで、私を見た。
やばいよ、その笑顔。
少年のような笑顔。
薄暗いバーの中で太陽のようにキラキラした笑顔を見せる慶次郎。
「美味しいです!」
あんみつの美味しさよりも、慶次郎の笑顔に感動してしまう。
慶次郎の整った顔立ちももちろん好きだけど、彼から醸し出されるこの穏やかでふんわりした雰囲気が好き。
どう表現していいのかわからないけれど。
一緒にいて、和む。
ドキドキするのに和むって反則だよぉ。
私達は手を繋ぐこともなく、キスをすることもなく、
ホテルに行くこともなく、健全に「さよなら」と言って別れた。
さぁ、どうなる?
この恋。