恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
慶次郎が覆いかぶさってくる。
「真智さん」
着物の袖が私の体に巻きつく。
「慶次郎さん?」
「僕はどうしたらいいんですか?」
耳元で、甘えたような声を出す慶次郎。
「私こそ・・・・・・」
そう言った時だった。
私の唇に、慶次郎の薄くて少し硬い唇が重なった。
硬かった唇が少しずつ柔らかくなる。
緊張したような口の動きがだんだん滑らかになる。
私達は、キスをしていた。
言葉なんていらなかった。
そこに、愛があるとハッキリと感じられるキス。
慶次郎は私を好きになってくれたの?