恋愛写真館～和服のカメラマンに恋をした～

『あ、はい。わかりました。来週には出来ます』

なんてそっけない返事。

慶次郎のバカァ～！

何？　ツンデレ？　
いまどき、流行んないよ。

「明日、お見合いなんです」

結局、そんな報告をしてしまう私。何を期待してるんだよ、って自分で自分に突っ込んでみる。


『え？　そうなんですか？　どこでですか？』

「お見合いの定番ですけど、新しく出来たあのタワーホテルのロビーにある喫茶店ですよ」

何気なく答えた。

『へぇ、いい場所ですね。美味しいものでも食べて楽しんできてくださいね』

嫌い、嫌い、嫌い！　
慶次郎なんて嫌いだぁ！


「はい。さようなら」

冷たく電話を切ってやった。

なんなのさ。

なんなのさ。

その気がある素振りをしたり、冷たくしたり。

てか、好きって言ったじゃん！　

私のことなんてどうでもいいの？　

もう好きじゃなくなったの？