恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
私は、翌日に大北さんと会う約束をした。
また同じ場所。
慶次郎との約束を破ってしまうことになる。
もう二度と会わないと約束したのに。
ごめんなさい、慶次郎。
“とにかく謝って”と母に言われた。
どうして大北さんに謝らなければいけないんだろう。
私は間違ったことをしたと思っていない。
平手打ちは、少しやりすぎたかな、と反省しているけれど。
「昨日はすいませんでした。男性の顔を叩いてしまうなんて、反省しています」
「あははは。いいんだよ。そんなことは。それより、野嶋とはどういう関係なんです?」
大北さんは、慶次郎に嫉妬している。
仕事の上で嫉妬している。