恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~






ホテルの地下にあるバーで夕食を食べることになった。



高級ホテル。





一番高そうなカクテルを頼んでやった。




私は、いつでも泣ける状態だった。




自分自身に失望していた。



好きな人がいるのに。




愛する慶次郎がいるのに、母の為に別の男性に抱かれようとしている。




いいの?

そんなことでいいの?


私の体は私のもの。


私の心は私のもの。







お酒が回ってきて、もうどうでもよくなってくる。




仕事の話や、趣味のゴルフの話をする大北さん。




私は、聞き流しながら適当に返事をする。





機嫌が良いようだ。



これで、解約せずにいてくれるのだろうか。







体を密着させてくる大北さん。



私は、少し逃げながら、機嫌を損ねない程度に体を合わせていた。







< 98 / 331 >

この作品をシェア

pagetop