暗闇の中にいる私。
みんながいなくなって、すぐあと…。

竜「の、ぞみ?」

恐る恐る聞いてくる姿が可愛い。

希望「竜。消毒、ちゃんとしてもらったの?悲鳴、聞こえなかったけど。」

竜「……途中までです。でも、口を抑えられていたので…。」

敬語とか。

希望「ふう〜ん。竜って、消毒、嫌いなんだよね?体の傷は、消毒してもらってないでしょ?服に隠して〝黒笑〟」

竜「はい。(希望、怖いよ。その笑み。なんか企んでるよ。絶対。)」

希望「早く、脱いで。」

竜「はい。(流石に下半身は脱げない)」

希望「下半身は、後でやるから、上半身だけ、先に脱いで!」

竜「はい。(希望には、逆らえない。なにされるか、わからない。)」



竜は、上半身の服を脱いだ。

希望「ありゃまあ、私がいくら軽くやったとはいえ、凄い傷。」

竜「希望。消毒するなら、優しくお願いします。」

希望「えー。気分による。」

私は、竜の背中の傷に消毒液をつけた。

竜「ぎゃあーーーーーーー」

希望「優しくやってるよ?あんまり、叫ぶと強くするよ。」

私は、少し強く、上半身の傷に消毒をした。


竜「…終わった?」

希望「うん。じゃあ、上は服きていいよ。じゃあ下半身、脱いで。短パンに履き替えるとかでも、いいから。」

竜「はい。(俺、希望と結婚したら、尻にしかれるな。)」


希望「ベッドの上に寝といて。」



足の傷にどんどん消毒液をつける。






全ての消毒が終わって…。

希望「我慢できるじゃん。」

竜「希望、怖いよ。」

希望「子供かよ。今まではあんなに、俺様だったのに。」

竜「本当の俺はこっちだ。甘えたいんだよ。」

希望「口調は、俺様なのね。」

竜「……」

希望「ったく。なんか、竜って、不思議なキャラだね。」

竜「……」

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