Love begins!!!
ジンジャーエール
事件は何の前触れもなく、私に降りかかってきたーーー
「じゃあ、来週の木曜日に改めて伺えばいいんですよね?」
「そうだな。二度手間だけど、それで先方も納得してくれるだろ。あ、そうだ。俺、菜穂子……じゃなくて、三島と近々結婚するんだ。式の招待状は送るから竹内も絶対来てくれよ?」
は……?
固まった私に大野先輩ははにかんだような赤い顔。
「…………。」
「竹内?」
「いっ、いえ!ついに結婚、ですか。おめでとうございます。式、出席しますね。……じゃあ、そろそろ会社に戻りましょうか。」
すると大野先輩は微笑んで、優しく私の頭を撫でた。
「ありがとう、竹内。色々助けてもらってちゃって。」
ーーー
「竹内。」
大野先輩が結婚……。
何かがおかしいとは思っていた。
最近やたらと三島先輩に渡すプレゼントとか、女の好きなシチュエーションとか聞いてきてたもんなぁ……。
「竹内。」
でも大野先輩のあのキラキラした目で頼まれたら……
馬鹿みたい……。
話しかけてくれるだけで浮かれちゃって……。
「はぁ……」
「おい、竹内」