キケンな花嫁修行~結婚相手が二人!?~【プロローグ】
「そう言うなよ。結婚するなら一緒に暮らすんだから同じだろ、少し時期が早まるだけで。ねぇ?カンナちゃん」

「え、えぇ、まぁ……」



同意を求められたけれど、とりあえず言葉を濁して視線を泳がせる私。

すると、同じように動揺し、心配そうに私を見るお父さんがいた。

そして、はたと気付く。



──そうだ、私の未来はもう決まっている。

今更怖じけづいても仕方ないんだ。


この二人のどちらかと結婚するのは避けられないわけだし……

それなら試しに同棲してみるのもいいのかも──?



「困らせて悪いね、カンナさん。急にこんなことを言い出して……」

「──わかりました」



苦笑を浮かべる会長の言葉を遮り、私は意を決して答えた。



「一週間、ここに住ませてください」


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