キケンな花嫁修行~結婚相手が二人!?~【プロローグ】
「カンナ……!」

「蘭さんの言う通り少し早いだけで、いずれそうなるなら今から慣れておいた方がいいと思うし」



本当にいいのか?と確かめるように目を見張るお父さんに、私は笑顔でそう言った。

すると、なんだか納得したように頷く四ノ宮会長がこんなことを言い出す。



「なかなか頼もしい女性だ、この四ノ宮家にも相応しい。君がお嫁に来てくれたらうちも華やかになるよ。
あぁ、私と家内は明日から旅行に行くから、気兼ねせずいてくれていいからね」

「はい!………え、旅行?」



なんだか聞き捨てならない単語が耳に入り、思わず聞き返す。

旅行って、じゃあ会長と奥様がいないってことは……



「執事を除けば、この家にいるのは俺達だけってことだ」

「よろしくね、カンナちゃん」


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