キケンな花嫁修行~結婚相手が二人!?~【プロローグ】
もうすぐ22歳になるけれど、エスカレーター式の女子校に通っていたせいで恋愛にはほとんど縁がなかった。

そんな、男の人のことを何も知らない状態で結婚してしまうなんて、本当は不安で仕方ない。


今から挨拶に伺う、結婚相手の息子さんはどんな人なんだろう……。


お父さんも今日初めて会うらしく、現在27歳でゆくゆくは彼も銀行幹部になる存在だということくらいしか知らない。

とにかくいい人であることを祈りながら、私は四ノ宮家にやってきた。



洋館のような、とても綺麗な大豪邸に圧倒されながらお父さんの後について門をくぐる。

そこで私達を待っていたのは四ノ宮家の執事らしき初老の男性。

彼に案内され、ホテルのロビーのような場所を抜けて通されたのはとても広いリビングだった。


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