キケンな花嫁修行~結婚相手が二人!?~【プロローグ】
そこにいたのは、ナチュラルな黒髪の若そうな男性と、背が高くダンディーな中年の男性。

もしかしてあの若い人が息子さん……?


こちらに背を向けていた彼をもっとよく見ようとしたけれど、前に立つお父さんとこちらに向かってきた四ノ宮会長らしき男性に隠れてしまった。



「西園寺さん、わざわざご足労いただいて申し訳ありません」

「いえ、とんでもありません!
こちらが娘のカンナです」

「はじめまして、西園寺カンナと申します」

「あなたがカンナさん……お話に聞いていた通り、とてもお美しい方だ」



私もひとまず挨拶をすると、四ノ宮会長はにこりと微笑む。

その笑顔も物腰も意外と柔らかで、彼の人柄は良さそうに感じた。


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