キケンな花嫁修行~結婚相手が二人!?~【プロローグ】
「双子だったのですか……!?」

「えぇ、お伝えせずに申し訳ありませんでしたね」



そう言って会長は苦笑を浮かべた。

お父さんもまったく知らなかったらしく、驚きを隠せないようだ。

私も一卵性の双子には初めて逢ったから、こんなにそっくりなのかと感動すらしてしまう。


ただ、蓮さんはものすごい無愛想だけど……。


恐る恐る蓮さんの表情を伺っていると、一瞬視線がぶつかりドクンと心臓が跳ねる。

蘭さんと同じ綺麗な瞳……だけど、どこか威圧的なものを感じて私はすぐに目を逸らした。


すると、会長は困ったようにこめかみをポリポリと掻く。



「実はちょっとした問題がありましてね」

「……と、言いますと?」

「蘭と蓮、二人のうちどちらと結婚していただくか、まだ決まっていないのですよ。ですから……」


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