声が聴きたい
自然と、他のグループの生徒や先生にも注目される。
でも、もう俺たちは止まらなくて、先生も注意はしたいけど、体育教師としてより、スポーツ好きな気持ちが勝ったのか、ワクワクした顔で勝負を見てる。
ついにラスト、俺と、水泳部の男子の一騎討ち……
まずは俺が先にタッチを受けてスタート、多分、体1つ分位の差しかない。
無我夢中で泳ぐ……
隣に水しぶきを感じる気もするけど……行くしかないっ!
目の前の壁をタッチした瞬間、ザバァ~~ン!!と水面から顔を出して隣を確認する……すぐ、後に相手が水面から出てきた。
「ヤッタァ~~‼」「優一の勝ちだぁ~‼」「スゲェ……」いろんな声がいっぺんに耳に飛び込んできた。
「……お、れ?勝ち?」まだ、荒い息を付きながら回りのやつらに聞いてみる。
「お前の勝ちだよ、クヤシィ~~‼」そのとき、隣のレーンのやつが、笑顔で、かなり爽やかな笑顔で俺に向かってそう言った。
「……そっ、か……」それから、プールサイドにいるチームになったやつらをみて、「やったな、勝ったな……イエ~~イ!!」叫んでた。
めちゃめちゃ嬉しくて楽しかった。