声が聴きたい
秀side
今年の和希の誕生日に告白する。
年が明けたあたりから、かなり真剣に考えてたこと。
小学2年の時の初恋ってやつから、ずっと和希だけが好きだ。
でも、小学生のときは淡い想いだったし、和希にいろんな事があって、友達、幼馴染みとして傍に居て助けたりするのが、ちょうど良かった。
だけど、中学に進んで、さらに可愛くなった和希を見る周りの視線に気がついて、このままじゃダメだと感じた。
隣にいつもいたい。
手を繋ぎたいし、抱き締めたい。
キスも、その先も、和希としたい……
守りたい、支えたい、甘えたい、わかってほしい……
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……優に、和希の欲しいものを聞いたけど最初はよくわかんなくて…しばらくしたら「ブックカバーってのが欲しいらしい」と教えてくれた。
母さんの店の裏方を手伝って、小遣いをもらい、わざわざ有名な大きな書店にいって選んできた。
誕生日当日、優は気を利かせてくれて、下校は俺と和希だけ。
途中にある公園のベンチに座りまずはプレゼントを渡した。
「わぁ、ありがとう、きれいな、色……」
包みを開けた和希の手には明るい黄緑のブックカバー。