声が聴きたい

現在(いま)へ繋がる日々


優side

付き合いだした二人は初々しさもあるけど、ある意味開き直れる秀の性格のせいか、中学生の割にはイチャイチャしてるような気がする。


照れてばかりの和希は、一生懸命なのかもしれないけど。


俺は、トレーニングを続け、成績もキープしてた。


身長も伸びて声も落ち着いた俺は、秀と二人してけっこう告白される。


俺には「彼女つくらないの?」とからかいの言葉を投げるが、秀に告白あった日なんか、明らか、落ち込んで不満げでイライラの和希。


それで、二人が揉めたこともあったみたいだ。


この頃から、和希を第一に考える秀は、男子と女子への態度を変えた。

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この、中2の夏、じいちゃんが体調を崩した。


そして、翌年の春に亡くなるまで、ずっと入院生活を送ることになる。


温かい人柄で、でも厳しくて、俺は、父さんよりじいちゃんに男子たるもの……ってのを教わった気がする。


来年に向けて進学する高校を決める話が出たときに、じいちゃんが自分の母校の風見が丘を進めてきた。


じいちゃんが高校生になる前の年に出来て、じいちゃんは2期生らしい。



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