声が聴きたい
「でも、色々考えたんだけど、あたしもやっぱり和と一緒に風見が丘、行きたいって思って……もちろん、今までみたいに和とも勉強はするけど、ほら、そっち、3人でって、多いんでしょ?」
そこで言葉を切り聞いてくる。
和希と、俺と秀の3人で……これは二人が付き合っても変わらない勉強のスタイルだった。
「で?」頷きながら先を促すと「でぇ、そこにあたしが入ると結果、佐藤くんに聞くのが自然ってか、普通ってか、ね?だから、学年1位の佐藤くんに、丸々お世話になって、必ず合格っ!てしたくて。ダメ、かな?」
また、拝みながら聞いてくる。
「まぁ、俺は、3人が4人になっても、全く構わないけど。教えるのもまぁ、復習になるから……俺が大丈夫な時なら。」
見るまにパァ~~ッと明るい顔になり「マジっ!?いい?やったね!これであたしも合格間違いなしっ!」
「いや……教わっただけじゃ、合格しないし」呆れた声を出せば、「いやっ、大丈夫だって!佐藤くん教えるの上手そうだし、和のためにも、ねっ?あたしを合格させたいって、なるじゃない?」