声が聴きたい


中学3年になり、受験勉強もラストスパートに向けてますます厳しくなる頃、それでも俺ら3人は内申点は問題なく、当日も体調を崩さなければ問題ないと言われてたが、安藤が大変だった。


夏休みになると、夏期講習にいったあと、俺らと待ち合わせて二時間位図書館で勉強、塾がない日は朝から家に来て俺が教えた。

**********

「うわぁ~~頭がおかしくなりそう~~」


安藤が叫ぶと和希も秀も哀れんだような表情でこちらを見る。


ここのところかなりのピッチで詰め込んでたからなぁ、「んじゃ、明後日の安藤の休み、プールでも行くか?」と提案。


「行くっ!行きますっ!行かせてくださいっ‼」くいぎみで発言する安藤をみて、3人で苦笑い。

**********

2日後、四人で室内温水プールに遊びに行った。


「優、加奈子のこと、女子として、好き?友達、として、好き?」と、飲み物を和希と買いに行った時に聞かれる。


全く、恋愛対象には見てなかったから、質問されたのにも驚いた。


「なんで?」


「ん?加奈子、彼氏、欲しい、けど、佐藤くんはあり得ない、とか、寂しいこと、言うの。だから、」



< 140 / 163 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop