声が聴きたい
手を大袈裟に振りながら「イヤだな、あたしこそ、ごめんなさいなんだよ、和にも佐藤くんにも無神経なこと、言ったなぁって。ごめんね?」と謝ってくる。
「最初の始まりがどんな会話からかは知らないけど、和が一人で盛り上がったのが悪いんだ、安藤が気にすることじゃないし、俺も、全然問題ないから。な?」
「うん、そういってもらえて助かる、ありがとう。優しいよね~~佐藤くん。」
「でも、恋愛対象外なんだろ?」少し意地悪い質問だけど、ポロッと出てしまった。
ハッとした顔を直ぐにいつもの明るい笑顔に変えて「そうなんだよねぇ~~なんか、何かが違うのよ」と楽しそうに言うから、この会話をふらなきゃよかったと後悔。
「ま、お互い様ってことで、おしまい、ね?」スッキリサッパリした顔で言われて静かに同意した。
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秋になり文化祭、体育祭と1つづつ行事が終わり、受験モードが色濃くなった。
安藤の成績は少し上向いて模試では60%まで上がってきた。
そして、冬。
クリスマスだけは1日遊ぶと決めた俺たち。
安藤は家族と過ごし、俺は結局、トレーニング以外はダラダラしてた。