声が聴きたい
家に誰もいないのは分かっていた。
何度も招いてるのに半端なくバクバク緊張する。
部屋に入り、念のため鍵をかけジャケットを脱いだ。
落ち着かない和希をベッドの端に座らせて俺も隣に座る。
が、すぐ立ち上がり用意していた小さなものを確認して枕の側におく、ティッシュ、タオルもベッドのすぐ側に持ってくる。
カーテンも閉めてみた。
とたんに薄暗くなる部屋の中、体を小さくして座る和希がボヤッと見えた。
「暗いほうがいい、よな?」と確認すれば「うん、ありがと。」との返事がかすれた声で返ってきた。
そこまでして、また、和希の横に座る、瞬間、ビクリと体が震えた。
「やめ、よう、か?」言い終わらないうちに強く首を横に振って否定する和希。
肩をそっと抱き寄せてみた。
固くなった体が、しばらくすると弛緩してきた。
……頬に手をそえて、キス……軽く……数回。
ベッドに完全に上がり込んで和希の背中を撫でながら頭の後ろを支えて……キスを深くする……
唇を舐めたり、挟んだり、舌を入れたり、絡めたり……互いに求めあい繰り返す……
「んっ……ふっ……ふぁ……ぁ……」