声が聴きたい
優一side
年を越していよいよ受験。
学校もピリピリしたムードの日々で迎えた2月本番。
俺ら四人は体調を崩すこともなく、試験に臨んだ。
発表の日、安藤は青ざめた顔をしていて、自分では見れないから探してくれと言う。
探すと、安藤以外の3人の番号がみつかった……和希が必死になり、最後のところまで見ると……安藤の番号がっ!
どうやら、補欠合格したようだった。
安藤は、入ったらこっちのものだといって、泣き笑いしながら和希と喜んでた。
そして、春。
卒業と入学を終えて、俺らは風見が丘高校へ。
秀がらみの小さな問題や、俺がトレーニングをできないくらい風邪引いたり、いろいろとあった高校一年が過ぎて、このまま、未来へ向かって穏やかに笑いながら……と思ってたのに。
現実はそんなに甘くなくて……
和希がまた、傷付いてしまった……
これから……どうなるんだろう……