声が聴きたい
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会計を済ませて、結構な大きさの箱を大切そうに持つ和希とゆっくり自宅へ向かう。
俺はいつものように和希の肩に手をかけて左手で2つの鞄、和希は両手で慎重に持ってる。
「今が五時過ぎだろ、夕飯の後か、明日の朝になるな」
「朝は一緒に、食べられない……夕食後、がいい」
「だな、今日はもともと和と一緒の飯だったしな、チョコのと、あとどれ半分にしたい?」
「なやむ……どうしよ……」そう言ってケーキの箱をかなり真剣に見つめてる。
「じゃさ、フルーツタルトにしよう。で、チーズはお互いに明日の朝、1つずつ、そうすればおんなじのだろ?」
俺がそう言えばパァ~っと明るい顔になり「うんっ!そうする、それが、いい!」と返してくれる。
思わずおでこに『チュッ』としてしまった。
瞬間、真っ赤になり足が止まる和希。
「ほらっ、止まんない、早く帰るよ」とわざと言えば「秀、イジワル……」なんて……。
そんな会話をしながら佐藤家に帰った。
夕食後まで楽しかったのは言うまでもない。