声が聴きたい
その答えを聞いて「だよね?」と安心してしまった。
それからしばらく、和のノロケ話を聞いて次に……「でぇ?凛ちゃん?あなたはどうすんのかなぁ?」と聞いてみれば……
「えっ?なに、が?」と急に落ち着きなく目を泳がせる。
「凛ちゃんは、好きな人、出来たでしょう?」と和。
「あっ、やっぱ、和も気が付いた?」とあたしが聞けば『ウンウン』と首を縦に振る。
「凛ちゃぁ~ん、いいの?このまま見てるだけ?そのうち彼女、出来るかもよぉ」と言えば……
「だって……まだ、恋愛対象として見てもらえてない、と、思うんだもん……」とうつむきながら話す凛。
「えっと、優の、友達、の三浦君で、あってますか?」と和が優しい声で聞いてきた。
「う……ん、完璧バレてたのかぁ……」と今度は背もたれに体を倒して上を向き、目を左腕で隠す凛。
「凛ちゃん、私が、感じた三浦君、話していい?」と和が聞いてきた。
「うん?いいよ」何を言われるのか少し不安な様子の、凛を見てあたしは「あっ!!」けっこう大声で叫んでしまった。