声が聴きたい


「なぁ、和、最近の欲しいもんは何?」面倒な俺はストレートに聞いてしまう。


「あ、プレゼント、調べだ……」と言ってふふっと笑う和希。


「何かねぇの?」


「ん~~、あっ、コスメで、欲しいの、雑誌に載ってる……」


まず一つ、これは母親が用意するな。


「あとは?」


「秀も、知りたがってる?」


「いや、秀にはまだ何も聞かれてないよ。」


「なら、もし、聞かれたら、私は、秀が、選んだものが一番、て、伝えてね?」


「ふぅ~ん、確かクリスマスもお互いにそんなんで選んでたな、それでほんとに欲しいもんは手に入るわけ?」


「大好きな、秀が、私を思って選んだ、それがいい……それが大切な物になる、わかる?」


「まぁ……言わんとすることはわかるけどさ、実際問題、狙ってたもんのがいい気がしちまうけどな、まっ、俺にはまだ、解んないってことでいいや」


「優も、大切で、大好きな人、いたら、わかるよ、その時が、楽しみだね」


「いつになっかなぁ~」軽くため息をついてしまった。


二人を、羨ましいと思うのはこんな時だ。





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