声が聴きたい
2年生は体育館の真ん中、向かって左から1年の隣に1組、俺と秀の2組、3組、そして和希の4組……と続いていた。
ならび順は来たもの順で、俺ら3人はそれぞれのクラスの最後尾に並んだ。
4組の方を秀と見てみる。
和希はどうやら、秀がさっき言ってた安藤さんって子が後ろまで来てくれたらしく、少し安堵した様子で、でも、両の掌を合わせ固く握りしめていていた。
安藤さんと、もう一人、確か……内海さん、だったか、1年の時のクラスメイトだ。
その二人が少し後ろを向きながら和希の様子を見ながら、時々、ポンポンと肩を叩いたり握りしめてる拳をさすってくれてた。
校長やら何人かが壇上で話をして、始業式は終わった。
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3年から教室へ移動していく。
2年の番になり、6組から……和希は今度はスクバをギュッと両腕で抱え込み背中を安藤さんに支えられながら歩き出した。
チラリ、2組に視線を寄越して、小さく頷いてまた、前を向いて教室へ向かっていった。