声が聴きたい
それでも、特に反対する理由もなく認められ、大学卒業後、就職はせずに結婚することになった。
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冬休みに帰省した信吾の実家ではこんな美人とと、歓迎され希美花は大満足な様子。
忙しい信吾に代わり、式場選びから打ち合わせまで、面倒くさがりの希美花にしては珍しく、楽しげに進んでやっているのを見て、家族はようやく安心した、希美花も、本気で信吾を愛しているのだと。
兄たちも、半年後に挙式のため、佐藤家の親戚にしたら少し迷惑な話ではあるが、目出度いことにはかわりないので文句も出なかった。
その兄の相手、美都子は妹になる年上の希美花に、敵対視されているとはつゆほども知らず、式について先に経験する希美花に質問したりして、打ち解けようとしていた。
最初は構ってくる美都子にイライラしていた希美花も、「希美花さんたちはスゴいわ」なんて言われると悪い気はしない。
次第に自慢げに教えてあげるわ~などと自ら美都子と話すようにもなった。
春を向かえ希美花は大学を無事に卒業、信吾は新居のためマンションを購入した。